教育研究情報/アウトキャンパス・スタディ事例

乗鞍高原の登山道整備を視察しました

観光ホスピタリティ学科
准教授 相澤 美穂子

2026628日、観光ホスピタリティ学科の相澤ゼミ・脇園ゼミ・山島ゼミの3ゼミ合同で、乗鞍高原における登山道整備の現場を視察しました。

乗鞍高原では、生物多様性を支える豊かな自然を次の世代へ引き継ぐことを目的に、地域の方々が登山道や散策路の保全・整備に取り組んでいます。この活動は2024年度の「乗鞍山守隊準備室」を経て、2025年度から「乗鞍まもり隊」として本格的に展開されています。乗鞍岳は高原の中程から上部が中部山岳国立公園に含まれ、土地の所有者に加えて環境省や松本市など多くの関係者が維持に関わる貴重なフィールドです。

当日は最初に、乗鞍まもり隊の齋藤様から、これまでの取り組みや現場が抱える課題について解説をいただきました。乗鞍高原の登山道には、3040年前に整備された階段や木道の老朽化、雨水による洗掘・踏掘で地面が大きくえぐれた箇所、歩く範囲が広がって植生が失われる「複線化」など、さまざまな課題があります。その後は実際に登山道を歩き、すでに修繕を終えた箇所とこれから修繕を予定している箇所を、一つひとつ説明を受けながら視察しました。

乗鞍まもり隊では、重機や大きな道具に頼らず、倒木や枯れ枝、腐葉土といった地域の自然素材を活かして修繕する「近自然工法」の考え方のもと、試行錯誤を重ねながら整備を進めています。水の流れを緩やかにして土砂の流出を抑え、植生が自然に回復する環境を取り戻していく取り組みです。

こうした地道な整備の成果は、早くもあちこちに表れています。登山道に木を渡して水の流れを緩めることで、これまで流出していた土が少しずつたまり、そこから新たな若木が芽吹いていました。荒れていた場所に再び緑が戻りつつある様子を目の当たりにし、学生たちも大きな感銘を受けている様子でした。人の利用と自然の再生をどう両立させるかという、観光地が共通して抱える課題を、現場で体感する貴重な機会となりました。

今後は視察にとどまらず、学生が実際の整備活動にも参加し、地域の方々とともに乗鞍高原の自然を守る取り組みに関わっていく予定です。

関連する教員

相澤 美穂子

役職・職階:
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専任講師
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