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「地図のない世界を歩む 山と経営に学ぶ探求の力」特別講義が行われました
松本大学図書館長
総合経営学部長 教授 清水 聡子
2025年12月23日、総合経営学部「マーケティング戦略」(2年次選択科目)において、公益財団法人全国山の日協議会 理事長・梶 正彦先生による「地図のない世界を歩む 山と経営に学ぶ探求の力」の特別講義が行われました。
1969年ヒマラヤ登山終了後、地図のない世界に惹かれ、1971年アフガニスタン単独横断。誰も成し遂げたことのない横断、馬一頭との800キロ、強盗、オオカミに怯えながらの旅の様子が語られました。次に1976年ヒマラヤ縦走というこれまで誰も成し遂げたことのない"縦走"という新たな登山形式の様子が語られました。
梶理事長の挑戦は続きます。ビジネスの世界で、実業の"ヒマラヤ"=インド製造プロジェクトについて説明がありました。機械輸出規制やインド人幹部3名の誘拐など次々と降りかかる難題に立ち向かわれました。さらに、ITという未知の世界へ、TCS(タタコンサルタンシーサービス)ジャパンで、多国籍組織を率いた経験を語られました。
「そして今、私は再び、地図のない領域に立っています」と公益財団法人全国山の日協議会、理事長として多彩な活動に取り組まれている様子が説明されます。
祝日「山の日」の現実は厳しく、予算極小、稼働人員4名、プロジェクトは全国規模、国際連携、従来の方法では成立しえない。 "無理ゲー"の典型、「人を増やさず」、"組織の能力"を拡張する魔法はあるのか?を考えはじめます。極端なリソース不足の組織で、大きな目標へ進む一つの解がAIかもしれないと、AIという"新しいザイルパートナー"の可能性について語ります。
「未来への登山、本当の頂上はまだ見えない。そこに至る地図もない。ルートは自身で切り開く、結果が約束されているわけではない中で、先に進んでいくには、理解しあえる仲間、それぞれの持つスキル、そして何より忍耐が必要」「誰しも人生では、先が見えないところを歩みます。地図のないところへ足を踏み入れる瞬間が、必ず来ます。その時、今日の話が少しでも役に立てば嬉しく思います」と最後に学生に向けて語られました。
【学生の感想】
「今回の講義を通して、未知の環境では「完璧な準備」よりも「考えながら動く力」が重要だと感じた。アフガニスタン横断やヒマラヤの経験では、情報不足や想定外の困難が多くあったが、その都度状況を整理し、現実的な判断を積み重ねて前進している点が印象に残った。また、インド製造業プロジェクトの事例から、経営においても計画通りに進まない状況が当たり前であり、その中で柔軟に対応する姿勢が成果につながることを学んだ。今回の講義は、不確実な時代において必要な考え方を学ぶ機会になった。」
「人生先が見えない、地図のない道を歩むことになる、という言葉にとても納得しました。私は死ぬまでに色々なことに挑戦したいと思っているので、恐れず積極的に経験をしたいです。出会えた仲間、支えてくれた家族に感謝しながらこれからも歩んでいきたいなと思いました。」
学校法人松商学園 理事・林 信一郎さまのご紹介で実現した梶 正彦先生の特別講義は学生への大きなプレゼントとなりました。心より感謝申しあげます。ありがとうございました。今後ともどうぞよろしくお願い申しあげます。



