2024年度 学位授与式を挙行しました

本日3月14日（金）、2024年度松本大学・松本大学松商短期大学部・松本大学大学院の学位授与式を挙行いたしました。今年度は大学院健康科学研究科3名、大学院総合経営研究科1名、総合経営学部199名、人間健康学部169名、教育学部82名、松商短期大学部154名の計608名が修了・卒業し、新たな一歩を踏み出しました。また、ご来賓および保護者の方々にも同席いただき、盛大な式を執り行うことができました。

晴天に恵まれたキャンパスには、学生たちの笑顔が溢れていました。その様子を写真でご紹介するとともに、学位授与式にて修了生・卒業生に送られた学長告辞をご紹介します。

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告　辞

卒業生、修了生の皆さん、本日晴れて卒業を迎えることを心よりお祝い申し上げます。そして、卒業生、修了生の皆さんを支えてこられたご家族の皆様並びに関係者の方々にもお慶び申し上げます。本日はまた、たいへんご多忙の中、山崎大学委員長・同窓会会長並びに藤田後援会会長の方々にもご臨席を賜り、厚く御礼を申し上げます。

さて、卒業生・修了生の皆さんの多くは、この４月から新たな社会生活に突入しますが、これからの長い人生生活の上で大事な点をお話ししたいと思います。私はこれまで教育学を学んできましたが、フランスの教育思想家、哲学者であるジャン・ジャック・ルソー（1712-1778）（スイス・ジュネーブ生まれ）が亡くなって今年で246年が過ぎました。彼が後世に残した名言はいくつかありますが、その中からとくに３つを取り上げ、皆さんにお送りしお願いをしたいと思います。

１つは、「生きるとは呼吸することではない。行動することだ。」ということです。皆さんはこれまでの学校生活そして大学生活において生きる力を学んできたはずです。生きる力は、知力、体力、徳育などが挙げられますが、最も中心的なものは強い意志をもって行動する力です。行動なくして進歩や成長はありません。生きるとは行動することだというルソーの言葉を、先ずは頭に刻んでいただきたいと思います。

２つ目は、「青年時代は知恵をみがく時であり、老年はそれを実践する時である。」という言葉です。皆さんの特権はいうまでもなく若さです。青春の真っただ中にいる皆さんにお願いしたいのは、いい汗をかき知恵を磨くことです。汗をかく、汗の中から知恵を出すことが大切です。若い時代に汗をかかないと、年を取って涙を流すとも言われます。道理を判断し、処理していく心の働きが知恵です。大学生活で身に付けた、筋道を立て、計画し、正しく処理していく能力を是非将来の実践に結び付けていって下さい。

そして３つ目は、「勇気がなければ幸福は得られない。戦いなしには美徳はありえない。」ということです。安心で安全な社会は誰でも願っています。先ほど生きるとは行動することだと言いましたが、勇気ある行動は幸せをもたらすという意味です。憲法１３条では幸せを求める権利、幸福追求権が規定され、基本的人権としてすべての国民が平等に享受できることになっています。我々は日々の学習を積み上げることも大事ですが、同時に勇気ある行動が必要です。美徳を追求するには時に冒険も必要だと言うことです。勇気と冒険、これが３つ目のお願いになります。

以上のように、強い意志をもって行動すること、いい汗をかいて知恵をみがくこと、そして勇気をもって時には冒険すること、この３つを社会に飛び込む皆さんに花向けの言葉として送りたいと思います。

本学は、創立127年を迎えた学校法人松商学園の歴史と伝統を引き継ぎながらも、未来志向の大学として、改革と挑戦を続ける大学です。数多くの先輩方が作り上げた「改革と挑戦のDNA」は、確実に卒業生の皆さんにも引き継がれていると感じています。皆さんの４年間あるいは２年間にわたる本学での学びや活躍は、本学のすべての構成員に感動を与え、力を与え、勇気を与え続けたと信じています。これまでの学びや活躍は、皆さん一人ひとりが「改革と挑戦」を続けてきた大きな成果であると考えています。

皆さんは、これからも「未来へのフロントランナー」であり続けます。常に自らの改革を続け、時代の矢印となるために本学に集った仲間であり、さらに今日を起点に予測困難な未来社会を切り拓いていく同期として、正しい伝統を絶えることなくリレーしていってくれることを信じています。

今後の、皆さんの飛躍的な成長と発展を期待して、私の式辞といたします。

本日は誠におめでとうございます。

2025年３月14日

松本大学

松本大学松商短期大学部

松本大学大学院

学長　清水 一彦