
学部学科・大学院
松本大学大学院 総合経営研究科 研究テーマ紹介
専門経営分野
企業活動を中心とした商法と民法の重畳領域が研究テーマです。地域を構成する重要な構成要素のひとつである企業のもつ法的役割を研究しています。また、「企業法特論」ならびに「企業取引法特論」では、民法、商法総則・商行為、会社法を中心に学びながら、法律の視点から企業を見ていきます。
自然科学でも社会科学でも分野に依らず、面白そうで不思議に思える現象の正体をデータから明らかにすることを目指しています。興味を持った現象に十分なデータがなければ、モデルを作りシミュレーションでデータを作成し、現象への正しい理解を目指します。
中小企業研究が専門分野で、経営学の視点からフィールドワークで集めたデータをもとに分析・論理化しています。「中小企業の国際経営(経営の現地化、国際分業など)」「人的資源管理(働きがい、ダイバーシティなど)」「経営戦略」、新規創業などが個別テーマです。
経営組織論を専門とし、組織変革のメカニズムを検討する研究に取り組んでいます。直近では、組織が外部環境を解釈し、どのような行動を展開するかというセンスメーキングの枠組みに基づいて、テキスト計量分析から変革メカニズムを明らかにすることに挑戦しています。
研究内容は、主に数理計画問題で「与えられた制約条件の下で目的関数を最適に達成するための数理モデル」の構築・評価です。「ソフトウェア開発における信頼性評価に関する最適資源配分問題」や「製造現場の在庫問題の最適決定」などのテーマに取り組んでいます。
農業経済をテーマとし、特に台湾農業の各種問題について考察を続けています。グローバル化の進展に伴い、東アジア諸国・地域との経済交流も活発化しています。特にここ数年、台湾との関係構築を図る自治体や企業が増え、台湾の位置づけも重要さを増しています。
地域経済分野
専門分野は経済地理学で、統計資料を用いた地域分析やフィールドワークに基づき、経済現象の空間的なメカニズムの解明に取り組んでいます。これまで、産業立地・集積をキーワードに、主に広告産業を対象に研究を進め、モノづくり地域の調査研究にも携わりました。
専門は社会教育学です。現代的諸課題を解決するには、多様な主体同士の協働のもとで自らの限界状況を省察しあい、「新たな知」を創出することが求められます。地域づくり実践に内在する学習過程の分析を通して、暮らしを拓く学びの論理の解明に取り組みます。
社会を構成する人々(経済主体)の行動は数学的に記述され、そこには様々な仮定が置かれています。私の研究では、現実の行動に加え、生体情報(視線運動、瞳孔、心拍数など)を用いて、仮定の正しさを検証し、経済理論に対する示唆を与えることを目的としています。
大学院生からのメッセージ
中山間地域における観光振興の研究を通して
お世話になった地域の皆さんに貢献したい
中村 拓磨 さん
総合経営研究科修士課程2年/松本大学総合経営学部総合経営学科2022年3月卒業/長野県屋代高等学校出身
大学2年次にアウトキャンパス・スタディで飯田市の中山間地域にある遠山郷を訪ねたことをきっかけに観光振興に関心を抱き、継続して調査・研究に取り組んでいます。人口減少や過疎の問題を抱える遠山郷で宿泊産業を営むには地域との良好な関係を構築する経営が必要だという仮説から、中山間地域における小規模宿泊施設の役割や機能を明らかにしたいと研究を重ねています。フィールドワークでお世話になった地域の皆さんに貢献できるような論文を完成させたいと思っています。

修士論文テーマ例
2023年度
- 中小企業に於ける経営理念の浸透条件とは何か ~「株式会社かまくらや」に見る中間管理職を事例として~
- 介護・福祉施設、事業所におけるBCP策定の現状と有用性に関する考察 ―BCPからDCPへの転換を展望する̶
- 地域の持続的発展を支えるゲストハウスに関する研究 ―長野県南信州地域を事例に―
- 災害時コミュニティ放送の使命と役割 ―実態の検証と展望―