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「私立大学研究ブランディング事業」キックオフシンポジウムを開催しました
研究ブランディング事業推進室
健康運動指導士 近藤 壮太
平成29年度文部科学省選定
私立大学研究ブランディング事業キックオフシンポジウム
『企業従業員に対する健康づくりの必要性と具体的な提案』を開催しました。
昨年11月に、文部科学省の「平成29年度私立大学研究ブランディング事業」に、松本大学が申請した『健康づくりを核に自治体・企業・医療機関と連携して進める元気な地域づくり』が選定されました。その選定を受け、平成30年5月24日(木)に松本大学524教室にて、キックオフシンポジウムが開催されました。シンポジウムは、基調講演、特別講演、パネルディスカッションの三部で構成され、会場には大学内外から約250名が集まりました。
基調講演:等々力 賢治(松本大学副学長/人間健康学部長)
「ストレス社会における健康経営と健康づくりの必要性」
現代の日本社会が抱える人口減少や超少子高齢化、それによる医療費の増大やメンタルヘルスの問題等を踏まえ、企業に勤める従業員、いわゆる「働く世代」への働きかけとして、従業員の健康づくりを投資としてとらえる「健康経営」が重要であること指摘しました。特に、運動習慣をどのように持たせるかについて焦点を絞り、本学の提唱した「タグフィットネス」の概要と先行実験の結果について報告を行い、こういった取組をブランディング事業として進めていくと述べました。
特別講演:矢島 義拡 氏(株式会社池の平ホテル&リゾーツ 代表取締役社長)
「池の平ホテルが提案する企業従業員の健康づくり」
従業員の健康づくりを実践している株式会社池の平ホテル&リゾーツ代表取締役社長の矢島氏より、池の平ホテル&リゾーツが健康づくりに取り組んだ経緯やその方法について紹介されました。「健康経営」は経営者視点のものではなく、従業員を健康にするものであると述べ、健康づくりを通じて明るく、活気のある職場を作るという意識が重要であるとしました。
パネルディスカッション
【パネリスト】
- 村瀬 直美 氏(株式会社村瀬組 代表取締役社長)
- 小林 浩之 氏(松本市健康産業・企業立地課 担当部長)
- 倉田 俊和 氏(株式会社池の平ホテル&リゾーツ 広報室長)
- 根本 賢一 (松本大学大学院健康科学研究科 教授)
【コーディネーター】
- 田邉 愛子 (松本大学人間健康学部 専任講師)
パネルディスカッションでは、企業、行政、大学の3つの視点から、それぞれの立場から「健康経営」の必要性や課題、取組について報告され、その後コーディネーターの田邉氏を中心としたディスカッションが行われました。株式会社村瀬組代表取締役社長の村瀬氏からは、「建設業界」における健康経営の重要性が紹介され、従業員の健康への投資が、現場を停滞させない一つの大きな手法となると述べました。松本市健康産業・企業立地課の担当部長である小林氏は、これからは高齢者も働かなければならない時代がくるとし、「健康経営」は利益を生むためのものという視点だけでなく「従業員は宝」という視点を持つことが重要であると述べました。株式会社池の平ホテル&リゾーツ、広報室長の倉田氏は、池の平ホテル&リゾーツの取組む健康づくりの詳細について紹介を行いました。「健康づくりのプログラムの中では、役職や年齢に関係なく水平な立場ができる」と述べ、従業員への健康づくり社内のコミュニケーションの活性化につながることを指摘しました。松本大学の根本教授は、ただ運動するだけでなく、効果的な運動を行うことの重要性を述べました。また、本学の提唱したタグフィットネスの効果について紹介し、職場でどのような運動をどの程度行えばよいのかについて報告しました。
本シンポジウムには、実際に「健康経営」の実施を計画している企業の方々が多く参加されており、熱心にすべてのプログラムを聞かれていました。配布したアンケートには、「社内で展開したい」、「詳しく話を聞きたい」などのコメントが多く寄せられ、本学が実施する研究ブランディング事業のキックオフイベントとして、素晴らしいものとなりました。
キックオフシンポジウム概要
開催日 | 2018年5月24日 |
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会場 | 松本大学524教室 |
主催 | 松本大学研究ブランディング事業推進室 |
共催 | 松本大学地域健康支援ステーション |
講演 | 長野県、松本市、塩尻市、安曇野市、諏訪市、松本市医師会、松本商工会議所、松本ヘルス・ラボ、松本市健康経営研究会、信濃毎日新聞、市民タイムス |