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2025/11/19
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第3回 焚火✖哲学カフェを行いました
学校教育学科
准教授 上月 康弘
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11月18日(火)、学生から強いリクエストもあり、今年度最後の焚火×哲学カフェを行いました。今回は上月ゼミ内のみ、主に2年生と3年生で行いました。2年生は専門ゼミナールが開始してから初めての焚火×哲学カフェの参加です。
今回のテーマは「心の強さはどのようにして得られるのか」というテーマで話し合いました。それぞれ、自分の心が弱かったと感じたときや強くなったと感じられた出来事について想起しました。教員も一緒に学生と共に話しました。以下のような話が出ました。
- 戦前、教師や知識人は、学問だけでなく、座禅などによる修養によって身体と心を鍛えていた。そういった意味で、身体の強さや心の強さは教師にも子どもたちに対しても見失われているように思える。
- 子どものころ、身体が小さかったため、自信がなかったが、身体を鍛える(トレーニング)ことによって、心も強くなった経験がある。
- 今が一番心が強い気がする。昔はあまり充実していなかった分、今を大切にしようとしていることが影響していると思う。
- 部活でいつも厳しい先生が、ほめてくれたとき、頑張ったことが積みあがった気がした。
- 人から認めてもらうことを目的にしていた時があったが、その時は、人から認めてもらえなかったとき悲しかった。自分の頑張りをきちんと自分で認めることで、人の評価を受け入れられるようになった。
- 「ほめられるために頑張るんじゃないんだよ。」と昔、言われたことが印象に残っている。
- 家族、兄弟の中で自分の立ち位置を考え、自分の役割を意識したときに、「負けてはいられない」と思った。
- 辛かった思いを先輩がきいてくれたことで、他者の評価ではなく、自分に目を向けられるようになった。
- 勉強する場所(集中せざるを得ない場所)を選ぶことで、自分に甘えず研究が進められるようになった。
話し合いをうけての問いに対するまとめは、現時点で次のようにできると考えます。
- 厳しい環境、自分を鍛える環境(場)に身を置くこと。
- 承認欲求には終わりがない。他者に認めてもらうかどうかではなく、自分の努力に目を向けること。
- 頭脳だけでなく、身体を鍛えること。
- 自分の役割、責任、生きる意味を明確に持つこと。
- ネガティブなことに出会い、自分の中で消化すること。
- 信頼できる先輩や友人をもつこと。
極寒の中の焚火×哲学カフェでしたが、寒さを忘れるほど、学生たちの自己内対話の炎は極めて熱く燃えていました。参加した学生からは「こうやって深く生き方についてみんなで話す機会を求めていた」「これをやりたくて仕方がなかった」「自分の話を共感してもらえて、嬉しかった」などの感想が寄せられました。
上月ゼミの学生には、さらに深まった絆を大切にして、豊かな自己形成に向けて一歩一歩進んでいくことを期待しています。
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