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総合経営学科清水ゼミ、松本市文書館でアウトキャンパス・スタディを実施
松本大学図書館長
総合経営学部長 教授 清水 聡子
6月22日(日)、総合経営学科清水ゼミ3•4年生は松本市文書館でアウトキャンパス•スタディを実施しました。松本市文書館、特別専門員の窪田雅之先生による「松本-「岳」都と「学」都」のご講義、専門員の木曽寿紀先生による「松本市文書館の活動」のご講義と松本市文書館のバックヤードの見学、質疑応答と3時間以上にわたり、窪田先生と木曽先生よりご教授いただきました。
講義資料は松本大学図書館にて展示中。
木曽先生によるバックヤードでのご説明
松本大学のある旧役場文書新村のバックヤードでの見学の様子
松本市文書館でのアウトキャンパス•スタディによって、学生は多くの学びを得ました。清水ゼミ3年生、町田さくらさんの感想を紹介いたします。
「松本の岳都と学都についての講義を受け、松本という地域が、古くから山と学びを大切にしてきたことを知り、非常に印象的でした。「岳都」としての松本は、北アルプスの雄大な自然に囲まれ、登山者を惹きつける山岳都市として発展してきました。特に、ウォルター・ウェストンによる日本アルプスの紹介や、上高地の観光地としての発展の歴史を学び、日本の山岳文化が国内外から注目されてきた経緯に感動しました。山が単なる自然資源ではなく、信仰や修行の場として人々の精神文化とも深く結びついていたことも興味深かったです。一方で、「学都」としての松本は、藩校「崇教館」や寺子屋の存在から、江戸時代から教育への熱意が根付いていたことが分かりました。また、『松本往来』など地域に根ざした教材が作られていたことから、松本の人々がいかに暮らしに必要な知識を重視し、それを子どもたちに伝えてきたかが伝わってきました。現在も大学や博物館、美術館など学びの環境が整い、教育を大切にするまちづくりの気風が受け継がれていることに感心しました。山と学びという二つの軸を持つ松本の歴史を知ることで、普段何気なく通っている街の奥深さを再認識しました。今後、地域の魅力を発信する立場になったとき、このような歴史的背景をふまえた紹介ができるよう、自分自身も学びを深めていきたいと感じました。
松本市文書館を見学し、普段なかなか知ることのできない公文書館の役割や大切さについて学びました。公文書館は、昔の公的な文書を保存し、必要なときに調べられるようにしておく場所だということを知り、こうした施設があることで、地域の歴史や人々の記録が今に残っているのだと実感しました。戦争や災害、伝染病など、大きな出来事を記録した資料は、未来の私たちにとってとても貴重なものです。また、「文書館の資料は"私たちのもの"だけど、"私のもの"ではない」という話が印象に残りました。一人ひとりが歴史の記録を大切にし、それを次の時代へと受け継いでいくことが大事だと感じました。今回の見学を通して、文書館の仕事の意義や、地域の歴史を知ることの面白さにふれることができて、とても良い機会になりました。」
松本市文書館での貴重な学びの場をご提供いただきました特別専門員の窪田雅之先生、専門員の木曽寿紀先生に御礼申し上げます。ありがとうございました。今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。