新着ニュース

2024/10/25
  • 教育研究情報
  • アウトキャンパス・スタディ事例

教職実践演習(初中等)にて、松本市立美術館に見学・図画工作科の教材研究に行きました

学校教育学科
准教授 上月 康弘

10月24日(木)、松本市立美術館へアウトキャンパスに行きました。松本市出身の世界的アーティスト、草間彌生(くさまやよい)の常設展ほか、香取秀真(かとりほつま)の生誕150年「金工の巨匠 香取秀真展」の特別展に参加してきました。

IMG_0376.JPG

IMG_0373.JPG

香取秀真は、金工作家です。金工とは、金属工芸のことで、銅や鉄、真鍮などの金属を使った作品のことを指すそうです。秀真が生涯にわたり用いた技法は「鋳金(ちゅうきん)」だそうです。「鋳金」とは、溶かした金属を型に流し込み、冷却して取り出した後、表面を研磨などして仕上げる方法だそうです。

私も初めて見ましたが、どの作品も手がかかっていて、素晴らしい作品ばかりだと感じました。鹿、うさぎ、鴛鴦(おしどり)などの動物をはじめ、唐草模様、菊、ぼたんなどの文様をモチーフにして、一つ一つ装飾が美しく施されていました。鴛鴦の装飾の入った丸みを帯びた壺(「母」の形状を表しているのでしょうか。)、またある壺の取っ手には鹿の耳を装飾するなど、どこからこういったアイディアが出てくるのかと感心しました。一つ一つの文様の装飾は当然、手仕事なので、統一感のある文様の中にもわずかな違いもあり、当時の秀真の息遣いを感じることができました。秀真は、千葉県出身だそうですが、4度目の妻が長野県塩尻市出身であったことから、松本にゆかりがあるとのことで、松本市の知識人との交流もさかんだったそうです。

草間彌生や香取秀真の作品から、図画工作科の時間における子どもへの絵画や作品への指導の視座を得た、4年生たちでした。最後は、巨匠たちから受け取った芸術的エキスを、自分なりのポーズとして表現し、全員で記念撮影をしました。それぞれ個性豊かで、よい自己表現ができたのではないでしょうか。

IMG_0383.JPG

このページ先頭へ