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2024/09/27
  • 教育研究情報

県立飯田高校の2年生を対象とした「社会人講話(教育)」において教員(主に小学校)の働き方について話をしてきました

学校教育学科
准教授 上月 康弘

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9月26日(木)、県立飯田高校にて教職員の仕事の内容ややりがい、お給料と生活について話しました。2講座担当し、計60名に伝えることができました。担当の先生からお聞きしましたが、今年度は教職に興味のある生徒さんが大変多いとのことで、教職に携わる私としては大変嬉しいことでした。

教職員は「忙しい、大変だ」などというイメージがすっかり定着してしまいましたが、全国的にも働き方改革が進んできています。具体的には次のようなものがあります。

◎SSS(スクール・サポート・スタッフ):お便り、学習プリントの印刷、アンケートの集計

◎留守番電話:18時以降の電話はつながらない。

◎支援員の配置:特別支援を要する児童の補助指導

◎教科担任制の導入:国語、算数、理科、音楽専科...

◎教頭支援職:教頭の業務を支援(校長経験者)

◎講師探索システムの構築(全県システム)

◎下校時刻の繰り上げ...

私も調べる中で驚いたのは、長野県では、教頭支援をするスタッフが増員されている学校があるということです。さらに、待遇面では、教職調整額の大幅な増額(13%)も検討されています。改定が実現すれば、実に50年ぶりの改訂ということになります。待遇面、仕事内容面の両輪でさらに改善が進んでいくことを期待しています。

さて、子どもたちの「今」を大切にして集中させたり熱中させたりすることに注力すると、子どもたちは自然と、満たされたような、とてもよい表情になってきます。これは私が教員を10年くらい続けてようやくわかったことでした。子どもたちの自然で個性的な成長を楽しめるようになり、教員は本当に面白い、奥が深い、と思ったものでした。

新潟県で教員をさせていただき、多くの先輩や後輩の教員、そして子どもたちから学ばせてもらったことが、今の私の学生指導にも生きていると感じています。

教師は一生かけて教師になる、教育は自己の追求(修行)でもある、そして遊びでもある、と感じています。結局は、教育を通して自分を育てているのかもしれません。

こんな話をした時に、高校生の皆さんが必死にメモを取ったりまっすぐなまなざしを向けてくれたのを感じました。彼らのみずみずしい感性と確かな知性・品性を感じた瞬間でした。

一方、教職は決して楽な仕事ではないことも強調しました。その分、やりがいもあるかと思います。今回、話を聞いてくれた方の中から、一人でも多く教職を志す方が出ればうれしいと思っています。

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