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2024/09/03
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健康栄養学科1年生が、アーリー・エクスポージャー(早期体験学習)を実施

~陸上自衛隊「野外炊具1号」を見学~

健康栄養学科
助手 兒玉 純子

2024年8月6日、健康栄養学科1年生は陸上自衛隊松本駐屯地(長野県松本市高宮西1-1)にてアーリー・エスクポージャー(早期体験学習)を実施しました。

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自衛隊による災害派遣活動は捜索・救助、医療など様々ですが、その1つに給食支援があります。給食支援は、災害時に自衛隊が炊き出し支援の要請を受けた場合にされるもので、各自治体が準備した食材や献立に基づき、自衛隊が保有する野外炊具により調理した給食を避難者に提供しています。この献立作成には行政栄養士が関わっています。今年初めに起こった、能登半島地震でも自衛隊による給食支援が行われ、心と体を温める気持ちのこもった給食に被災者から「温かいみそ汁が身に染みた」という声が紹介されており、縁の下で地域を支える管理栄養士の一端を見ることができました。

今回のアーリー・エクスポージャーは、地域社会における管理栄養士の役割を学ぶという視点で、陸上自衛隊松本駐屯地様にご協力して頂き、災害時の栄養・食生活支援を担う管理栄養士としての役割と関連職種の方々との協働作業の重要性について理解を深める機会となりました。

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初めに、教場において『自衛隊』についての概要説明がありました。〝松本駐屯地は長野県唯一の自衛隊部隊であり、精強山岳部隊としてその名を博していること〟〝陸上自衛隊の組織には様々な職種があり、その任務を遂行するために日々の厳しい訓練に励んでいること〟〝災害派遣には、捜索・救助、水防、医療、防疫、給水、給食や物資の輸送等、フェーズに応じた活動があること〟等、モニターに映像等を映しながら、隊員さんがわかりやすく話をしてくださいました。そして、防災における「自助」「共助」「公助」の必要性について強調されていました。

その後、2クラスに分かれて野外炊具1号と史料館を見学しました。

野外炊具1号は、災害派遣活動の給食支援等で使用される器材であり、200人分の主食及び副食が概ね45分以内に同時に調理できると説明がありました。火力が強い等の特性と苦手な料理を教えてくださいました。実際に着火するところを見せていただいたり、器材に触れたり釜を持ったりして、調理する様子をイメージすることができました。

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史料館では「自衛隊の歴史」等を知ることができました。

最後に、松本駐屯地で学んだ学生の声を紹介します。

  • 野外炊具は、短時間で多くの食事を提供することができてすごいと思った。
  • 災害時に必要な栄養を簡単な調理方法でとるにはどう工夫すれば良いか考えていきたい。
  • 献立は、栄養面はもちろん周りの環境も踏まえて考えることが大事だとわかった。
  • 野外給食でも、食品衛生の基礎が実施されていて、より衛生管理に興味が高まった。
  • 栄養士は、栄養以外のことも重要視されるので対応できる能力を身に付けたい。
  • 管理栄養士になって人の役に立ちたい、笑顔にしたいという気持ちになった。
  • 管理栄養士でも職域で専門性の違いがあることを知った。将来の選択肢が増えた。
  • 家族に「自助」「共助」「公助」をしっかり教えておきたいと思った。
  • 自衛隊は様々な役割の人達が協力していた。栄養士として社会に出たとき、違う役割の人達と協力し合うことを重要にしていきたい。
  • 国を守っている自衛隊の方々に感謝して、私も勉強を頑張っていきたい。

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今回のアーリー・エスクポージャーは4回目となりますが、回を重ねるごとに成長をしていく1年生の姿をみることができ、微笑ましく感じています。現場での体験がこれからの学びにつながり、充実した学生生活となることを期待します。

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