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健康科学研究科の大学院生・清水純也さん(後期課程3年)と丸山翔さん(前期課程2年)が国際学会で研究成果を報告しました
大学院健康科学研究科
スポーツ健康学科
教授 河野 史倫
7月9日~11日にリムリック大学(アイルランド)で開催されたIBEC2024 (International Biochemistry of Exercise Conference) に参加し研究成果を報告しました。マルチオミクス解析を駆使した運動による生体応答を全臓器で経時的に把握する研究や、運動中に摂取した糖の利用効率を試験した研究、骨格筋肥大を誘発するための糖の重要性を実証した研究など、最先端の運動生理学研究トピックに触れることができました。本学からは、骨格筋における運動効果のブーストやメモリーに関わるエピジェネティクスの仕組みについて研究成果を報告しました。リムリック大学は、街の規模に比べ非常に大きな大学であり、自然豊かなキャンパスに広大なスポーツ施設が印象的でした。大学生競技スポーツが盛んであり、かつ住民や子供たちにも広く利用されている大学施設に感銘を受けました。
学会に参加した大学院生のコメントです
- 清水純也さん(健康科学研究科 博士後期課程 2年)
本学会に参加し、最新の研究動向をつかみました。多くの研究が複数の生体組織を網羅的に解析していますが、その中で「個体差」がしばしば見落とされることにも気づきます。私の発表では、「筋肉の運動適応における個体差」を司ると考えられるメカニズムが、トレーニングの中止や不活動期間中にどのような役割を果たすかについて報告しました。このような個体差や体質に注目した研究を進めることで、現在のトレンドを補完し、新しい視点を提供できると感じています。また、学会の場で研究者たちと交流し、今後の研究に役立つ貴重な意見やアイデアを得ることもできました。最後に、この発表に際しご支援をいただいた皆様に心から感謝申し上げます。
- 丸山翔さん(健康科学研究科 博士前期課程 2年)
初めての海外渡航と国際学会での発表は非常に緊張しましたが、自身の研究成果を発表し英語でのディスカッションを重ねることで、新たな知見や刺激を受け研究がブラッシュアップされました。また、以前から重要視されている男女差(性差)について、海外では実験対象を男女(オスメス)で比較する動きが当たり前になりつつあることを実感しました。これらの取り組みはジェンダーレスを目指す上で不可欠であり、非常に重要な進展だと感じました。しかし、日本では依然としてこの問題に対する認識が不十分であり、まだまだ実験対象が男性(オス)だけである現状など、具体的なアクションが不足していることを改めて痛感しました。
自身の将来像として、国際的な科学コミュニティを牽引していく研究者を目指しています。毎日の研究を継続して今回のような経験を積み重ねていくことが、キャリアアップに確実に繋がると感じました。常に最新の知見を取り入れ、日々の英語学習にさらに磨きをかけることで、着実に目標に向かっていきたいです。
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