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2020/11/24
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浅野助手(健康栄養学科)の論文が国際科学誌に掲載されました

健康栄養学科
助手 浅野 公介

健康栄養学科卒業生および健康科学研究科修了生たちを含む、私たちの研究成果が国際科学誌「FEBS Open Bio」に掲載されました。

肝臓の糖新生(糖を合成すること)は、血糖の維持に重要な役割を果たしています。糖新生は、グルカゴンなどの血糖上昇ホルモンによって、特定の遺伝子の転写促進により亢進されます。一方、睡眠に関与するホルモンで知られる「メラトニン」が、肝臓における血糖の調節、特に糖新生に与える影響についてはあまりよくわかっていません。
私たちは、肝臓の培養細胞を用いた実験により、メラトニンが転写レベルで糖新生系酵素遺伝子の発現を誘導することを明らかにし、メラトニンが血糖上昇に関与する可能性を示しました。
欧米諸国ではメラトニンが栄養補助食品として販売され、手軽にメラトニンが摂取できます。この研究がさらに進めば、その知見が過剰摂取による血糖上昇リスクの根拠となり、適正な摂取基準の設定につながることが期待されます。さらに、メラトニンやその経路分子を標的として血糖を調節するという糖尿病治療への応用も期待できます。

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