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2019年度研究ブランディング事業「ヘルスツーリズム講演会:欧州の自転車観光開発先進事例と信州アルプス山麓の取り組み」

観光ホスピタリティ学科
教授 益山 代利子

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2019年12月10日(火)、本学において「ヘルスツーリズム講演会:欧州の自転車観光開発先進事例と信州アルプス山麓の取り組み」が、本学の観光ホスピタリティ学科と研究ブランディング事業推進委員会の共催で開催されました。講演会には、観光まちづくりや地域福祉を学ぶ観光ホスピタリティ学科の学生や教職員に加え、長野県内の行政関係者や自転車観光振興に関わる民間企業や諸団体の皆さん約170名の参加があり、内容の濃い2時間にわたる講演と報告に熱心に耳を傾けました。

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初めに、チェコ国立パルドゥビッツェ大学のマーティン・マスタールカ助教授が、欧州や北アメリカでの自転車専用道開発の最新事例や、利用者目線に立った環境整備事業の説明を行いました。また、自転車専用道の標識や休憩施設、充電や情報環境整備などを充実させることで、観光者だけでなく地域の通勤・通学者や市民の余暇活動としての自転車利用が大幅に増加した例なども紹介されました。

マスタールカ氏は、松本大学の協定校であるパルドゥビッツェ大学経済学部に所属し、チェコ共和国や欧州連合の地域振興や持続可能な都市交通を研究しています。過去に自転車観光開発に関する共同研究を始めたご縁で、松本大学にお招きしました。

その後、一般社団法人ライド長野の鈴木雷太氏が長野県の自転車観光推進計画について報告し、続いて諏訪八ヶ岳自転車協会会長の小口良平氏が日本海から太平洋へと続く広域の「塩の道サイクルプロジェクト」の計画について報告されました。この2つの報告から、魅力的な観光資源が豊富な長野県では、自転車を通じて健康的な滞在型観光を推進することが可能であることが確認されました。

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今回の講演会が、持続可能な観光振興を考える上で重要な環境に負荷をかけない道路整備や、公共交通と自転車とを組み合わせた移動方法を提案し、市民に参加を促すことによりさらに魅力的な住んでよし、訪れてよしの長野県を考え構想する大きなきっかけとなることを心から期待するものです。

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