新着ニュース
- 教育研究情報
「松本市保健所設置検討有識者会議」が発足し、本学の木藤、杉山両教授が委員を担当
松本大学大学院健康科学研究科
教授 木藤 伸夫
教授 杉山 英男
教授 木藤 伸夫
教授 杉山 英男
松本市は中核市の指定要件(地方自治法に基づく、人口20万人以上の都市)を満たすことから、中核市への移行(平成32年4月目標)の検討に着手しました。
この移行に伴い、長野県から松本市へは新たに法定移譲事務の法令数として1627件が移譲されます。中でも、中核市移行に伴い保健所を設置することが法律で定められていることから、移譲事務は保健衛生行政ならびに環境行政の2分野が約60%強を占めることとなります。このため、保健所の新規設置については食品衛生や環境衛生等、専門的な業務を担当する職員の確保・育成や、新たな施設・設備の整備、検査業務体制の構築、それらの整備に伴う初期費用等、多くの課題が生まれるとされます。
松本市は、保健所の設置に向けて2つの外部委員会「松本市保健所設置検討有識者会議」および「(仮称)保健所設置検討委員会」を設置し、検討を進めていくこととしています。
この7月からは、「松本市保健所設置検討有識者会議」が発足し、「健康寿命延伸都市・松本」の創造を目指す松本市における保健所設置の基本方針等についての検討が始まります。
この委員会は、松本市の医師会長、歯科医師会長、薬剤師会長、長野県獣医師会松筑支部副支部長および長野県食品衛生協会松本支部長、学識経験者(木藤伸夫教授と杉山英男教授(松本大学))の7名の委員、さらに、長野県松本保健福祉事務所長、松本市政策部長の2名のオブザーバーで構成されます。初回会議の7月30日より、8月および9月に開催する委員会による検討を経て、10月初めには松本市長への提言書の提出が予定されています。
保健所の役割は「地域保健法」に基づき明確化されており、地域保健の広域的・専門的・技術的拠点あるいは健康危機管理機能等が求められています。その事業内容は保健衛生分野の多岐にわたっています。
<表1>に、「地域保健法」第六条にもとづく保健所の事業を示します。保健所は、これら事項について、企画、調整、指導及びこれらに必要な事業を行うこととされています。これら事業には、松本大学において一定の科目を履修し卒業することにより資格や受験資格が取得できる食品衛生監視員、管理栄養士等による対応が求められる事項もあります。
松本大学での学びが地域に還元・貢献できる機会も期待されます。
なお、松本市では、検討委員会の提言を受けて市民からのパブリックコメントを募集し、その後、「(仮称)保健所設置検討会」による具体的な検討に入る方向とのことです。
本学教員が保健所設置に関する検討会に参加するこの機に、今後、松本市民や松本市、松本大学等のためにも皆様方の有意義なご意見、ご要望をお寄せいただきたいと考えます。
関連する教員