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平成29年度 学位授与式を開催しました

548名の修了生・卒業生が巣立つ

3月16日(金)、平成29年度松本大学大学院・松本大学・松本大学松商短期大学部の学位授与式を開催しました。

本年度は大学院健康科学研究科8名、総合経営学部160名、人間健康学部160名、松商短期大学部220名の合計548名が修了・卒業しました。曇天を吹き飛ばすほどに、キャンパスには晴れやかな笑顔が溢れていました。

その様子を写真でご紹介するとともに、学位授与式にて修了生・卒業生に送られた学長告辞を掲載いたします。


告 辞

 柳田国男の「雪国の春」にもありますように、厳しい寒さを経験してきたからこその、待ち侘びた春の訪れを喜ぶことができる気候になって参りました。この良き日に、各界からのご来賓各位、保護者、学園関係者の皆様等、沢山の方にご参列いただき、松本大学及び松本大学松商短期大学部の学位授与式を迎えることができましたことは、本学教職員一同大いなる喜びとするところであります。

 さて、松本大学の旺盛な地域連携の活動、或いはそれを通した「現場」から「理論」へ向かう帰納的教育手法により、学生が所属する学部や学科に特徴的な『専門性』を身に付け、「コミュニケーション能力」を含む『社会人基礎力』アップなどの成果が、広く社会に知られるようになって来ています。そのため、今年度は全国展開をする各種マスコミにも大きく取り上げられる機会が増えました。アンケート調査を行っているある雑誌社からは、「松本大学は"総合的な教育力"が格段に上昇しているという結果が出ている」と指摘されています。

 また、文部科学省が実施する教育活動への支援を目的とする、いわゆる競争的資金に数多く採択され、その資金を元に充実した教育活動を展開できるという、正のスパイラルが実現できています。文科省からの補助金であることを意識するかしないかに関わらず、こうした活動に積極的に関わることで「多様な経験をすることが出来た」と感じている卒業生も多くいらっしゃったのではないかと思っています。

 例えば大学では「Center Of Community(COC:知(地)の拠点)」や「COC+」、さらには今年度採択された「研究ブランディング事業」がそれであり、短大部では「AP(大学教育再生加速プログラム)」に採択されています。全国の元気な四つの短大が実行主体となって短大フォーラムも開催され、2月末には本学を会場に北海道から九州までの短大の教職員・学生が集まり、そのアクティビティの経験交流ができましたが、どこの短大の学生も、その経験を源とする「知」は、教員の予想を遙かに超える域に達していました。

 本学については、地域に展開する新聞・雑誌などに取り上げられない日が無いというほど、頻繁に報道されています。アウトキャンパス・スタディやゼミナール活動等で、疑問を感じた問題、見つけた課題について、自ら考え、努力して答えを探し出し、その結果を自分たちの言葉で提示するといった、「未知を既知に変える一連の探求的学び」を多くの学生が経験しています。このような、本学独自のアクティブ・ラーニングをふんだんに取り入れた学修活動の成果を、学生が具体的活動によって「見える化」してくれており、その活動が報道に値するレベルにまで達していることが大きく影響しているからだと感じています。

 こうした諸活動を、マスコミにより広く発信していただいていることで、地域の方々にも成果が共有され、「松大の学生はよくやっている」という評価につながっているのだと思います。また地域の企業からも、松本大学や松商短期大学部を卒業した学生が、「職場で元気に、非常に良く頑張ってくれているので大助かりです」と嬉しい声を掛けていただいております。

 このような、大学外にある地域社会の多様なセクターの支援を受けることによって創り出されたプラスの循環により、松本大学そのものが育てられ、学生共々ここまで成長できてきたのだと感じています。

 さて、今年は韓国のピョンチャンで冬季オリンピック・パラリンピックが実施されました。本学卒業生も女子スキージャンプ競技に出場するなど、全国を大いに沸かしてくれました。地元長野県出身の小平奈緒さんと韓国のイ・サンファ選手のように、ライバルでありながら互いをリスペクトし、競技力を高めあうという姿勢も世界の感動を呼び興しました。またメダルに届かなくても、自分の納得が出来るパフォーマンスが出来たことに満足感を示す選手の言葉にも、多くを感じる方も多かったことでしょう。スポーツにはこのような形で、心を揺さぶる効果も併せ持っていることに気付かされます。

 足下にある本学においても、クラブ活動、地域づくり考房『ゆめ』、次の50年に向けて第一歩を踏み出した梓乃森祭等でも、一人一人が責任感を発揮し、またチーム・ワーク良く協調性も伸ばしながら試合に臨んだり、一つの企画を創り上げることに工夫を重ね立派に成し遂げられた等、スポーツに負けず、皆さん方の心に感動を残せたことも多く数多くあったと思います。さらにグローバル化への対応でも、海外の大学との連携が進み、交換留学生を含め、皆さん方の仲間は国境を越えて広がっても来ています。

 本日卒業する学生は、地域社会に出て世代を超えた方々と話す機会が多くありました。皆さん方は、松本大学ならではのこうした稀有の経験を生かして、4年又は2年間で「身に付けた力」に自信を持って、これから船出する新しい、そして激動する社会の中で大いに羽ばたき、活躍して下さることを期待しております。

 卒業生の皆さん、保護者の皆さん、本日は御卒業誠におめでとうございました。

2018年3月16日

松本大学大学院

松本大学

松本大学松商短期大学部
学長 住吉廣行

平成29年度松本大学学位授与式の様子

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