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2014/04/18
  • 教育研究情報

「食品衛生学実験」 vol.2 ~手指の衛生検査~

健康栄養学科 教授 髙木 勝広

4月14日(火曜日)に行いました、「食品衛生学実験」~手指の衛生検査~の結果を知らせします。

実験開始から2日間経った本日、学生たちは実験結果を観察に来ました。
このように細菌検査の実験では、ターゲットとなる細菌の増殖まで1~2日間待つのが普通です。
学生たちは、手形培地を実験台にひろげて、培地上に存在するコロニーの多さにまず衝撃を受けました。「うわっ、汚い」「やばい」等、反応もさまざまです。

冷静に観察するといろいろなことがわかります。培地の上には、小さい点のようなコロニーや大きく広がったコロニー、また白や黄色、オレンジ色等、様々なコロニーを見ることができます。また、細菌の数が多い部分や、比較的少ない部分も確認できます。手の上の細菌も多種類で均一ではないのです。
さらに今回の実験では、手洗いや消毒の効果も調べました。水洗いのみ、石けんによる手洗い、消毒をした場合に分けました。すると、水洗いや石けんでは、細菌の数こそ減少するものの、その程度はまちまちです。一方、消毒の効果は、写真にあるように一目瞭然で、消毒をすることにより、多くの場合、細菌のコロニーはほとんど見られなくなりました(写真参照)。

今回の実験を通して、学生たちは、手の細菌汚染状況を知り、また手洗いと消毒の違いを学ぶことができたと思います。観察を終えて実験室を出て行くとき、いつも以上に手洗いをしている学生の姿が印象的でした。

※コロニー:集落を意味し、細菌検査でいうところのコロニーとは、菌集落のことを指します。1つの細菌(細胞)は見えませんが、分裂して増えて、何百万、何千万もの集まりになると、ようやく目に見えるコロニーとなります。
[学生たちへ一言] 手洗い、消毒は、ほどほどにしてください。手荒れを起こすと、かえって食中毒菌の黄色ブドウ球菌の増殖の温床になるからです。
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