新着ニュース

2013/04/24
  • イベント情報

松本市、長野市で「日中関係と日系企業への影響」について講演

総合経営学部 総合経営学科 兼村 智也

さる4月9日(火)に松本市で開催された「平和を語る市民講座」(写真上)、また20日(土)に長野市で開催された長野県日中友好協会主催「第16回 日中関係を考える連続市民講座」(写真下)の講師にお招きいただきました。
昨年秋の尖閣問題を契機に日中関係が冷え込み、日系企業の業績や製品の売上低下などが大きく報道されるなか、長野県にも実に多くの企業が中国に進出しております。そうした企業への影響は実際のところどうなのかなどについて、中国では何百万人にもおよぶ中国人が日系企業に雇用されていたり、その製品には中国製材料・部品が多く使われていたり、企業活動において両国の関係は相互に入り込んでいること、そのため日系企業が影響をうければ中国もその影響を被ること、そうしたなかで進出する長野県企業には最終製品ではなく部品や設備を扱うる企業が多く、ほとんど影響を受けていないこと、むしろ近年大きな経営課題になっているのは人件費高騰であり、その対応について今回の尖閣問題は中国からの撤退やASAENへのシフトを検討するきっかけとなっていることについて今春行った現地調査をもとにお話しさせていただきました。

ご参加いただいた市民の皆様には真剣にお聞きいただき、また質疑も多数いただきました。
改めて、この問題への関心、与えたインパクトが大きいことを痛感いたしました。
大変厳しい日中関係ですが、一部分を誇張して報道するメディアだけでに頼るのではなく、さまざまなチャンネルを通じて「現実の中国」を知ること、相互理解を図ることが問題解決の第一歩になることは言うまでもありません。そのため今後も、こうした機会を通じて「現実の中国」を少しでも市民の皆様にお伝えできればと思っております。
このページ先頭へ