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2012/10/12

周年記念事業-川口淳一郎氏の講演を聴いて-

平成24年10月7日(日)13時30分から,川口淳一郎氏をお招きして松本大学創立10周年・短期大学部60周年記念講演会を開催した。川口氏は2日前にイタリアから帰国され、中1日置いての来学であった。非常に多忙な中、松本滞在時間約4時間というハードスケジュールで、今回の講演を引き受けて頂いたことに感謝の気持ちで一杯になった。

 講演は「小惑星探査機『はやぶさ』が見せた日本力」というテーマで、自分たちの力を信じて挑戦することの大切さがまず最初に語られた。1時間半という限られた時間であったが、内容は豊富で小惑星の分類や小惑星を研究することが地球誕生の解明に繋がり、さらには生命の起源を知ることにも繋がるという大きな意味があることや、『はやぶさ』の技術の高さ(自律的な機能を持つロボットと同じ)、それらの技術力が我々の生活に大きく関わってくることなど、門外漢の聴衆にも理解しやすいように例をあげて説明された。

 大学での講演ということもあり、教育についても触れられた。ディベ-トやプレゼンの力を身付けること、試験には学生が自分の考えを持っていないと答えられない問題を出すこと等話され、糸川英夫博士の考え方を紹介された。

「今見えるものは過去の物で、学校で教えられることは過去のことや方法でしかないが、しっかり学び続けると『学び』から脱皮するときが必ずある。『学び』から『創造』へ転換することが大事なのである。」「常識は疑え」「常に動いて弛まず、高い塔に立ち見渡すこと」「実現が困難なこと程、やれる理由を求めて取り組むこと」など心に響く言葉に満ちており、一般聴衆はもとより学生にとっても有意義な講演であった。

 最後に、質問に応えるかたちで、『はやぶさ』に続く『はやぶさ 第2号』の計画について、国の予算が付かず苦戦していることが語られた。事業仕分け等で、教育・研究費が年々削られる現実にさらされている教育機関としては人ごととは思えない。教育・研究への資金は、未来の国力や国民の生活への投資である。この投資を怠ればどうなるのか。いろいろと考えさせられる講演内容でもあった。




本稿は、周年事業検討委員会より寄稿いただきました。
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