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「己を知る~子どもから学ぶ~」おやこ元気アップ!事業に参加

レクリエーション支援を体験的に学ぶ機会として、県内3カ所(飯田・諏訪・青木村)で実施された『おやこ元気アップ事業』に参加した。この事業は文部科学省からの委託を受け(公財)日本レク協会が全国の地域レク協会のネットワークを生かして毎年開催しているものである。

子どもの体力運動能力低下の問題は現代社会の大きな課題として認知されてきたが、子どもの問題としてだけで捉えるのではなく、保護者・家庭・地域社会を一体として「子どもたちの未来を考えていこう」とするところにこの事業の特徴がある。

ここに毎回スポーツ健康学科の学生と参加して、各地域協会の個性ある事業運営に触れ学習を積んできた。内容は日本レク協会による基本プログラムを実施するため、各会場共通しているが、参加した学生からは、運動遊びを進行する指導者の指示態度や活動の運び方、支援スタッフの姿勢によって参加者親子の反応が異なる、など素直な視点での記録が報告された。一方で、子どもの対象年齢が低すぎた、幼児とはどのように向き合ってよいか分からなかった。誘ってみたが子どもが誘いに乗ってきてくれなかった。等、対象児に苦手意識を訴える学生もいた。

遊び集団とはいえ、支援実習に出向き、指示待ちのまま自分では何も役割を見つけられない時の気まずさ、居場所を見つけられない苦しさを学生は訴えてくる。『子どもが自分の誘いには乗ってこなかった』と受け止め、消極姿勢を見せる学生には、「人と向き合う時の自分の姿勢を客観視したいならば、素直に自分の感情を表現してくれる幼児や子どもに向き合って、己の姿を映してみよう。」と確認しあい、回数を重ねてきた。

12月3日(土曜日)、今年度最終となった青木村会場での学生は、受容的姿勢にあふれ、表情は子どもからもらう笑顔でさらに輝いてみえた。


本稿は、スポーツ健康学科 犬飼己紀子教授より寄稿いただきました。
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