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2011/07/29

健康栄養学科における実践系科目の合同実習 地域の方々の栄養アセスメントを体験

健康栄養学科では、3年次から本格的に開始する実践的な学びの一環として、栄養教育実習にて学ぶ「食事調査」と、臨床栄養学実習にて学ぶ「身体計測」を、実際の対象者で行う、栄養アセスメント合同実習を行っており、2年目を迎えた今年度は、7月21日(木曜日)に開催した。

栄養アセスメントとは、身体計測、臨床診査(問診・観察)・臨床検査、食事調査などの方法を用いて、個人或いは集団の栄養状態を評価することをいう。学内実習では、学生同士で行うため緊張感に欠けるが、実際に地域の方々を対象として実施する今回の実習は、知識・技能だけでなく、担当者としてふさわしい態度や姿勢を習得することを目的としている。
当日は、松本市新村地区にお住まいの方々が御参加くださり、1名につき1グループ(6~7名)の学生が対応した。

栄養教育コーナーでは、本実習の発案者である廣田直子教授の指導のもと、事前に御回答頂いた食事調査のチェックし、出力された結果について臨床栄養コーナーの測定結果ともあわせて説明を行った。また、「SAT(サッと)」と呼ばれる、実物大のフードモデルから瞬時に栄養価を計算して表示できるシステムを使用した栄養相談、安静時代謝(安静状態の消費エネルギー量)の測定を行った。

臨床栄養コーナーでは、臨床診査(問診・観察)によるスクリーニング(栄養状態の判別)を行った後、身体計測(身長、体重、皮下脂肪厚、上腕周囲長、腹囲)と臨床検査(体温、血圧)、体力測定(筋力テスト)を行った。

終了した方には、実習食堂にて、中島美千代准教授の指導のもと研究室の学生が丹精込めてお作りした松花堂弁当のおもてなしがなされた。その席上にて、ご協力戴いた方々への御礼を込めて、各グループの代表者から反省や今後の抱負が述べられた。

「専門用語を使って説明してしまい、『それは何か?』と聞かれたが答えられず、自分の勉強不足を痛感した」、「ある栄養素が足りないのは、『これを摂っていないからだ』と決めつけず、様々な視点から原因を考えられるようになりたい」、「指示されないと動けなかった。自分で考えて、行動に移せるようになりたい」など、こちらが期待した以上の成果が垣間見られ、安堵すると共に、より一層気を引き締める機会となった。

●御協力いただいた皆様
参加者の皆様には、心から感謝申し上げます。将来、学生が管理栄養士となり、再び皆様とお会いする際には、今度はプロとしての仕事ができるよう、引き続き支援して参ります。その時が、そう遠くないことを祈るばかりです。
本文は、人間健康学部健康栄養学科 藤岡由美子専任講師よりから寄稿いただきました。
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