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34名の学生が研究成果を披露 2010年度 総合経営学部 卒業論文発表会

本日、総合経営学部の卒業論文発表会が、学科ごと教室に分かれ、総合経営学科11組、観光ホスピタリティ学科8組、延べ34名の学生が発表を行った。また、1年生が先輩の集大成を聞き、これからのゼミ選択に役立ててもらうスタイルをとった。



 総合経営学科 葛西和廣ゼミナールの小山啓介君は、「葬儀業界の現状と課題」というテーマで発表し、市場規模は広がっているが、葬儀業者の1件当たりの売上げは2003年の約150万円に比べ、7年間で約24万円減少している。それは異業種からの参入により価格競争が激化していることが要因の一つであるとし、テレビドラマ化・映画化された青春恋愛小説「世界の中心で愛をさけぶ」に出てくる散骨シーンを例にとり、葬儀業者は新たなニーズとして、もっと散骨をとり入れるべきではないかと提案した。またペットを飼う人が増加しているのに伴い「ペット葬儀」の市場も拡大するとした。



 観光ホスピタリティ学科の佐藤博康ゼミナールの藤牧真美さん・松好美穂さんのグループは、「『地域』の社会学的論証について」というテーマで研究を行った。それは、『地域』という言葉自体が、ひとそれぞれ生まれ育った環境の違いや、使われる場面によって、その示す範囲が異なることに着目し、松本市と中野市、岐阜県高山市と兵庫県三木市の4地点でアンケート調査を実施。その結果から『地域』の枠をおおよそ市町村の範囲とする人が多いが、行動範囲が広い人は、比較的大きな枠を『地域』として捉えているといった調査結果を発表し、環境の変化で地域観は変化すると述べた。地域貢献を大切に考えている本学にとっては大変興味深い研究であった。

 発表が終わると活発に質問が寄せられ、予定した時間をオーバーするなど白熱した卒業論文発表会となった。



 総評であいさつした観光ホスピタリティ学科学科長の白戸洋教授は、これからゼミを選択する1年生に向け「今までの学びは知識を深めることが大事とされていたが、これからは自ら動いて検証することが大切。実践と研究を組み合わせ、先輩のように松大生らしく、しっかり学んでほしい」と語り、卒業目前となった4年生を激励し、しっかりと後輩へバトンを渡した。
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