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2010/06/14
  • アウトキャンパス・スタディ事例

(株)ナガノトマト松本工場訪問レポート総合経営学科 兼村ゼミ

アウトキャンパス・スタディを取り入れた授業の一環として、総合経営学科 兼村ゼミの学生が、(株)ナガノトマト松本工場を訪問しました。以下、レポートをご紹介します。
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 「地域企業の実態を知る」をテーマにする兼村ゼミでは、6月3日、㈱ナガノトマト松本工場を訪問いたしました。意外と知られていませんが、長野県は加工用トマトの収穫量が日本一です。こうした地域の資源をトマトジュースやケチャップなどの商品に活かす自然豊かな長野県らしい企業とも言えます。
 訪問の際は会社説明、工場見学の後、学生からの質問という手順で進めていただきました。ゼミ生には、ホームページ等で訪問企業について事前に学習させ、訪問の際での質問を義務づけています。そうすることで単なる見学に留まることなく、問題意識を持って現場にあたることができるからです。特にゼミ生が関心を持ったのが、同社の行っている農家との契約栽培でした。これは予め決められた収穫量を契約農家から全量買い取るというものですが、気候変動などのリスク要因はあるものの、栽培履歴や農薬使用の記録・保存しておくことで品質に対して責任を持つことができるとのお答えをいただきました。近年、「食の安全・安心」が大きな社会問題になるなか、細心の注意を払った企業の取り組みが理解できたと思います。
 また同社は大手ビールメーカーと業務提携を結んでおり、冷茶や紅茶などここで製造される飲料製品の9割が提携先向けとなっています。このメリットにも関心が及んでおりましたが、提携先から委託生産することで余分な在庫を持たず、すぐに買い取ってもらえることで資金の流れがよくなるとお教えいただき、ゼミ生も納得した様子でした。その後のレポートで、デメリットとして提携先に依存してしまうこと、他の企業との取引ができないことが考えられるのでは、との指摘もあり、新たな気づきも芽生えたようでした。
 さらに訪問して認識を新たにしたのが環境への取り組みです。同社では産業廃棄物の99%以上を堆肥やダンボールにリサイクルしており、環境を意識することはコスト削減にもつながることがわかったようでした。
 こうした気づきを含め、企業の雰囲気や熱意は実際に訪問してみないと分からないという声もゼミ生から聞かれるなどフィールドワークならではの学習効果も感じております。これが可能になるのも地域企業の皆様のご協力があってこそです。その意味でも今回、ゼミ訪問を快くお引き受け入れ下さった㈱ナガノトマトの皆様に感謝申し上げます。ありがとうございました。


本文は総合経営学科 兼村 智也准教授から寄稿していただきました。
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