新着ニュース

2009/04/22

地域で働く卒業留学生による講演会を開催 国際交流委員会

去る4月20日(月)、本学国際交流委員会では留学生として2007年3月、総合経営学科を卒業し、諏訪市の企業に就職した薛(せつ)継方(中国・青島市出身)君をお招きし、2年間の職場経験、それを踏まえ留学生として在学中になすべきことを後輩留学生に語ってもらいました。

 薛君が勤める企業は従業員10数名の中小企業ですが、同社は中国・大連市に貿易会社を設立し、薛君は現在、日本の社長の代役として、この貿易会社の仕事を全面的に任されています。ここでは、日本での生活経験、そして業務経験を通じて得た日本人、日本企業の仕事、品質に対する考え方を中国側に伝える役割を担っているのですが、それには大変な苦労があるようです。

 こうした苦労は今後、彼自身の財産となることは言うまでもありませんが、そもそも、そうした活躍の場が与えられるのは、社長との信頼関係があるからに他なりません。この関係を築くうえにおいて、学校とアルバイト先の往復だけではなく、地域の社会活動、学校行事に積極的に参加したことが大きな礎になっているとの指摘が薛君からありました。目先の損得だけでなく、将来、日本で仕事をしようとなれば、こうした地道な社会活動などが役立つことが参加した在学留学生の心にも届いたようでした。

 国内市場の拡大が期待できないなか、今後、地域企業においても中国市場の獲得は大きな経営課題であることは間違いありません。そうした環境のなかで、日中ビジネスの「架け橋」として活躍する人材が一層育ち、地域企業の中国ビジネス活動の一助になることを期待するとともに、そのなかで果たす教育機関たる大学の使命も強く感じた次第でありました。
 本文は、国際交流委員会委員で総合経営学科の兼村智也准教授に執筆していただきました。
このページ先頭へ