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スポーツ健康学科生 メディアの世界の現状を知る・学ぶ 特別講義「スポーツとメディア」

1月14日3限目、上掲タイトルの下、スポーツ健康学科「スポーツメディア論(等々力賢治教授・学科長担当)」「スポーツと法」(吉田勝光担当)の合同特別講義が、524教室で行われた。講師は、スポーツや報道番組に従事されてきた同放送経営企画局次長・磯野正典氏。示された副題は「メディアコンテンツとしてのスポーツビジネス」。
 本講義は、学科の理念の一つが、実践力の養成にあることから、学生諸君にスポーツの世界の現状を理解してもらうために企画した。実践的であるためには現実を知ることが第一歩である。参加者は、両授業の受講生100名余。
 講義は、最近の芸能界の話題から入った。特に目が輝いていた受講生を指して、グングン受講生の気持ちを演者の方に引きつけていくのは、さすがに元アナウンサーである。次の話題は、マラソンの女子選手やプロ野球の有名監督のこと。これらの人々を例にして、スポーツ界では、選手であれ、報道関係者であれ、「目立つ」ことが大切であることを説かれた。具体的にどのように目立つこと(目立たせること:演出)に力をいれていたかをかなり詳細に説明された。対面したとき「ああ、あの○○の△△さんね!」とキャッチフレーズのように言ってもらえるように覚えてもらうこと。
 そこで、受講生に問いかけられたのが、松本大学のイメージ。学生の答えは、「地域づくり」「緑」「あいさつ」等々。「もっと何か無い?」と。その磯野氏の口から出た本学に対するイメージは「心身ともに健康な大学」。学生諸君がきちんとあいさつができること、私語もなく聴講していることから、このように感じられたとのこと。かなりこそばゆい! 
 講義のポイントは、三つ。(1)スポーツはメディアである。(2)スポーツはビジネスである。(3)スポーツはインターナショナルである。(1)については、ラジオ放送やテレビ放送について、東京オリンピックを中心的な素材として、スポーツとメディアとの関係の歴史を振り返った。また、箱根駅伝がいかにメディアと密接に結びついているかを力説された。(2)については、放送権にどれほどの巨額マネーが動くかを中心に解説された。(3)については、国際的な日本人の活躍やオリンピックのような国際的スポーツ大会の頻繁な開催、それにともなう放映権の国際的問題など、実状を踏まえつつ取り上げられた。
 最後に、本学学生諸君のために、メッセージを込めて、メディア業界にスポーツ出身者がいかに多いかについて時間を割かれた。「スポーツ人の心は、スポーツをやった人でないとわからない!」「スポーツメディアの世界は体育会系に似ている。」「1日でも早く入った人が先輩! その感覚になかなかなじめないのが有名大学の卒業生の弱いところ」など、体育・スポーツ系出身者の多いことを指摘。更に熱く語られたのが、仕事ができるか否かは、つまるところ「体力勝負と精神力 勝負!」ということ。
 受講生の感想は、①スポーツメディアの実態を知りショックを受けた、②これまで疑問に思っていたことが解決できたことが嬉しい、③スポーツに関する職業の広さを知った、④生きるための参考になった、⑤人と人とのつながりの面白さを知った、など。
「あなたの専門知識と経験が活きる世界」(レジュメ)という活字を追いながら、いつか本学科生から、スポーツメディアの世界で活躍する人が出ることを期待したくなった。そのために、われら教員に課せられた「専門知識」の修得への責務は大きいと感じた。                  
本文は、人間健康学部スポーツ健康学科の吉田勝光教授から寄せていただきました。

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