新着ニュース

2007/09/20
  • アウトキャンパス・スタディ事例

食材生産者との交流

日本の食料自給率の現状や「地産地消」について考えてみたことはありますか? 健康栄養学科の学生たちには、こんな視点で人々の食生活のあり方について熟考する機会をもってほしいと考えていました。
 そこで、1年前期科目の「食生活論」に、食材生産者などを訪問して学ぶアウトキャンパス・スタディを組み入れました。訪問先は、北安曇郡池田町。事前にいくつかのテーマを設定し、学生たちは、各自、事前学習をした上で当日を迎えました。
 気持ちよく晴れた6月4日、大学のバスに分乗し、農家民宿の「あぶらや」に向かいました。農業を営まれているオーナーの内山ご夫妻から、「生産者として食べる人に伝えたいこと」というテーマでお話をうかがい、その後、ハーブ類が育っている農場などを見学しました。今回の訪問先は、本学特別講師であるエスポワールの藤木徳彦シェフに紹介していただきました。藤木シェフからは、「自分だったら、内山さんの農場で生産されている食材を用いてどんな料理をつくりたいか」という課題が出されていたため、学生たちは食材に触れたり、香りや味を確かめたりしながら、料理のイメージを膨らませていました。
 その後、池田町「創造館」に向かい、地元食材をふんだんに使ったランチをいただきました。このランチメニューは藤木シェフがプロデュースしたもので、池田町の女性有志が運営するレストランで提供する予定になっているということでした。調理を担当された皆様が、地元食材やその調理法などについて説明してくださいました。作り手の話をうかがうことで、学生たちは、調理手法とともに「もてなしの心」を学んだようです。
 今後、多くの専門科目を学ぶわけですが、今回、感じたこと、得たことを心に留め、松本大学らしい特色をもった食の専門家に育ってほしいと思います。

松本大学 人間健康学部 健康栄養学科
教授 廣 田 直 子
平成19年9月20日
蒼穹第88号より
このページ先頭へ