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2017/06/19
  • イベント情報

「2017まつもと広域ものづくりフェア」で、教育学部理科教育研究室が「南極」ブースを設置

教育学部学校教育学科
准教授 澤柿 教淳


7月15、16日の2日間、松本大学を会場に開催される「2017まつもと広域ものづくりフェア」に、教育学部理科教育研究室が初参画します。
テーマは「南極」。今年は、第一次日本南極地域観測隊が昭和基地での観測を始めてからちょうど60年に当たる年です。

私は第54次夏隊に同行し、約4カ月間、観測活動や設営作業に携わりました。砕氷船「しらせ」が新調されたのを機に、教育関係者も南極に派遣し、次代を担う子どもたちに極域研究の意義等を分かりやすく伝えていこうということになったのです。謎の生物コケボウズの採集、無人航空機で高度5,000の空気を持ち帰る試みの失敗と成功、アザラシのミイラとの遭遇、分厚い海氷に昭和基地接岸を阻まれた「しらせ」、龍のごとく激しく舞うオーロラ爆発。私自身、子どもの頃に心に焼き付けられた昭和基地に降り立って、多くの感動と不思議に出会いました。
近い将来、子どもたちも南極に行く時がやってくるのではないでしょうか。私は、純粋な子どもの時だからこそ、むき出しの地球の姿に学べるものがたくさんあるはずだと考えています。
現在、私たちは南極観測にかかわる事象を対象にして、学習者自身が学ぶ意味と喜びを実感できる教材を開発したいと考えているところです。
教育学部の南極ブースでは、「南極VIDEOシアター」と、「南極体験コーナー」を設けます。

南極VIDEOシアターの上映

地球上に残された最後の秘境「南極」を迫力の映像でお届けします
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氷河上で活動する観測隊員
氷河の動く速度を計測し温暖化の影響を探る
アムンゼンとスコットが南極点到達一番乗りをかけて熾烈な競争を繰り広げていた頃から約105年。永く人類を寄せ付けなかった秘境の地「南極」は、今や、地球規模で行う科学研究の場の一つともなっています。
南極VIDEOシアターでは、まるで別の惑星に来たかのような光景と、そこで展開されている研究活動の様子に迫力の映像で迫ります。南極に行かなければ見られない世界を一緒に味わってみませんか。


南極体験コーナー

実際に「南極の氷」に触ったり、「ペンギン歩行ロボット」を作ったりします
南極では、教科書だけでは学べないことや、反対に、教室で学んだことの本質的な部分を再確認することができます。例えば、「あれ?寒いのに吐く息が白くならないよ」、「おや?海岸線に大きな岩がごろごろあるぞ」など、奇妙な事象にあちこちで遭遇します。でも実は、どれも科学的に説明がつくのです。
南極体験コーナーでは、その中から、南極の氷と冷蔵庫の氷を比べたり、ペンギン歩行ロボットを作ったりする活動を取り上げます。実際に南極に降り立った気分で観察や工作に没頭してみませんか?
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南極の氷(極地研 提供)
1~2万年前の空気が閉じ込められている
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ペンギン歩行ロケット
ペンギンの骨格を参考にペンギン歩行ロボットを作る


その他の写真
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「迷子石」
巨大な岩が不安定な形で立つ
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ペンギンのひなとトウゾクカモメ
平和なルッカリーの中でも天敵から常に狙われている


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アザラシのミイラ
極度の低温と乾燥でこの状態が保たれる
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地球影
澄んだ空気と開けた視界の先に地球の影が映る

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