松本大学大学院健康科学研究科
教授 髙木 勝広
8月26日(土)に、本学6号館生理学実験室において「自分の遺伝子型を調べてみよう~2017~」という実験教室を行いました。
この実験教室は、
独立行政法人日本学術振興会の「ひらめき☆ときめきサイエンス~ようこそ大学の研究室へ~KAKENHI」事業の一環で、大学や研究機関で取り組まれている
科学研究事業(科研費)による研究を、小中学生、高校生に分かりやすく発信する取り組みとして始まったものです。
本学では今回で10回目の開催となり、当日は8名の高校生が参加してくれました。
実験は、「お酒に強いか、弱いか」「太りやすいかどうか」「短距離型筋肉か長距離型筋肉か」に関わる遺伝子を一つ選んで、自身の遺伝子型をタイピングするという内容です。
実験では初めに各自の唾液からDNAを抽出しました。抽出液にアルコールを加えると白い糸くずのようなものが突然現れました。「これが皆さんのDNAです」と紹介すると、参加者は目を丸くしたり、大きくうなずいたりと大いに盛り上がりました。次に、それぞれの遺伝子を増幅させるために、サーマルサイクラーという機械でPCR反応(ポリメラーゼ連鎖反応)を行いました。そして午後には、PCR反応産物をアガロース電気泳動にかけて、自身の遺伝子型を判定しました。
参加者たちの多くは初めは緊張しているようでしたが、ティーチングアシスタントの学部生たちが終始担当としてついていたので、安心した様子で最後まで和やかな雰囲気で実験を進めていくことができました。
最後に参加者の声の一部を紹介します。
「実際に自分のDNAを見るのも、様々な道具を扱うのも初めてで、とても新鮮でした。」「学校でPCR法について学習していて、実際に実験が出来て、とても楽しかったし、勉強になりました。」
これからも高校生たちの夢を広げる本プログラムを推し進めて行きたいと思います。