健康栄養学科長/教授 廣田 直子
今年は本学の受験生
77名中68名が合格(合格率88.3%)し、これまでの中で最高の合格率となりました。
今年は管理栄養士養成課程の受験者全体の合格率が高く、100%を達成した養成校も多くありました。
全員合格を達成できなかったのは残念ですが、学生たちの頑張りに拍手を送りたいと思います。
今回は特に、学生たちの自主性を尊重し、グループ単位で互いにサポートし合うという学習方法を取り入れました。
国家試験前には成績下位の学生を学内に缶詰めにして教育する養成施設もあると聞きますが、本学は学生の自主性を尊重しつつ、
希望者全員が試験に挑めるようサポートしています。
管理栄養士の養成は、厚生労働省により規定されている全国共通のカリキュラムに沿って様々な養成校で行われています。
その上で、本学独自の教育として、在学中に学生自らが地域に飛び出し、地域の課題を見つけ、その課題の解決を図る取り組みを進める課外の実践的な教育にも力を入れています。
教科書に書かれている知識を単に暗記するだけではなく、実際の現場で使える知識としての定着を図り、健康づくり支援の強いマインドを育てることを重視しています。
また、このような活動の中で小さな子どもからお年寄りまで様々な人と接することで、学生たちはコミュニケーション能力を伸ばし、同じ事柄を説明するにも別の言葉を使わなければならないことや自分に不足している知識等に気づくようになります。
こうした体験的学習を経た学生たちは、学内の教育でより深く勉強するように動機付けられます。
今回取り入れた学生の自主性を尊重した教育手法もその延長線上にあると言えます。
国家試験合格の先にある「社会に巣立って現場で輝くひと味違う管理栄養士」としての成長を重視していますが、教育する側の私たちとしては、受験希望者全員が合格できるよう、入学時からの教育について常にブラッシュアップを図っていきたいと考えています。