総合経営学部観光ホスピタリティ学科 白戸 洋
県下サークルKサンクスで一斉発売2015年4月14日から長野県下のサークルKサンクスで、
「山賊焼まぶし丼」(税込498円)という商品が発売され話題となっています。長野県下の
サークルKサンクス各店舗において
期間限定で現在好評発売中です。
この「山賊焼まぶし丼」は、2013年に観光ホスピタリティ学科白戸ゼミによって開発・発売された商品をもとにした新商品です。山賊焼を「ひつまぶし」のように鶏出汁と共に頂く新しい山賊焼の食べ方を楽しめる逸品です。
この「山賊焼まぶし丼」は、2014年11月8日(土)にテレビ朝日系で全国放送された「ミラクルレシピ」でも「10年前から松本山賊焼を全国ブランドにしたいと集まった関係者と協力し、山賊焼まぶし丼という空前のヒット商品が生まれた。さらに続々と新しいメニューが生まれ、山賊焼は松本市の名物となった」と紹介されています。
白戸ゼミによる山賊焼への取り組みと商品開発山賊焼は、鶏の一枚肉をにんにくと醤油だれに漬け込み片栗粉をまぶして揚げた中信地方の郷土料理です。
白戸ゼミでは、7年前より松本市食堂事業組合青年部など松本・塩尻の飲食店や企業と連携して山賊焼の普及に取り組み、その中でより身近に山賊焼を食べてほしいという思いから、サークルKサンクスと共同で商品開発を行なってきました。
2010年には、長野県とJR東日本がタイアップした大型観光キャンペーン「信州ディスティネーション・キャンペーン」にあわせ山賊焼をメニューにした「おもてなし20品目御膳」を、2012年には長野県辰野高等学校とのコラボによる山賊焼と伊那のご当地グルメである「ローメン」を具にした「ローメンPAN!と山賊焼PAN!」を発売しそれぞれ好評を博しました。
そして最も絶大な人気を集めたのが、2013年に発売された「山賊焼まぶし丼」でした。
山賊焼まぶし丼の開発秘話と今回の商品の特徴「山賊焼まぶし丼」は学生たちとサークルKサンクスの担当者の多難極まる試行錯誤の中から生まれた商品です。
一番苦労したのは、コンビニの商品としてレンジアップすることで、山賊焼特有のごつごつした見た目や食感が出ないということでした。試作の段階では、皮が軟らかくなり、「まるで山賊ナゲットだ」と表現した学生もいたほど、山賊焼らしさを出すことができずに開発は中断、商品開発そのものが暗礁に乗り上げたこともありました。しかし、それは意外なきっかけから解決することができました。たまたまゼミの女子学生が、「女性会」を開いた居酒屋で出てきた山賊焼を「鶏鍋」に入れてみたところ大変おいしかったというという話を青年部の方にお話ししたところ、実はまかない飯として山賊焼のお茶漬けを出しているとのこと。鶏出汁を使うことで食感の問題が解決し、商品を完成させることができました。
長野県内で4週間の限定で1万7000個を超える販売を達成し、その後関東圏でも販売されるなど、山賊焼の人気を高めた意義ある取り組みとなりました。
今回の商品は、前回の袋に入った出汁をかけて食べる形態を改善し、レンジアップするとゼラチン状に固めた出汁が溶けてお茶漬けのようになるという、より手軽に食べられるように工夫されています。
山賊焼の人気を高めるきっかけのひとつとなった「山賊焼まぶし丼」を是非ご賞味ください。