人間健康学部 健康栄養学科 教授 髙木 勝広
細菌の中には、芽胞をつくるものがいます(これを芽胞菌といいます)。
芽胞は'植物の種'のような堅い構造体で、乾燥や熱に対して強い性質があります。
高温にさらすと一般的な細菌は容易に死滅するのに対し、芽胞菌は生きのびます。芽胞をもつ有名な食中毒細菌にボツリヌス菌がいますが、100℃程度で加熱しても生存すると言われています。
今回の実験では、芽胞の性質を学ぶために、納豆菌を使って実験を行います。
ご存じの方もいらっしゃるかも知れませんが、納豆菌も芽胞菌なのです。
[方法]
- 培地をつくり、滅菌します。
- 納豆(※)1粒を入れます。
- その後、60℃、80℃、105℃の条件下でそれぞれ処理します。
- 35℃で2日間培養します。
納豆菌がどれほどの熱にまで耐えるのか、2日後の観察の時に明らかになります。
なお、芽胞をもたない細菌(無芽胞細菌)の代表として大腸菌と黄色ブドウ球菌も同様の実験を行いました。
互いの結果を比較することで、芽胞の性質が浮き彫りなります。
また報告しますのでお楽しみに!
(※)市販の納豆から得られる納豆菌は1パック(約45g)で、およそ450億個以上と言われています。