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  4. 「食品衛生学実験」 vol.5 ~細菌の形態観察~

[ 2014.05.07 ]

研究

健康栄養学科 教授 髙木 勝広

今回は「細菌の形態観察」の実験です。

一般的に細菌は、単細胞の球菌(球形の細菌)または桿菌(細長い棒状の細菌)で存在し、その細胞の配列も細菌によってまちまちで、実に個性的です。
今回の実験では、その細菌の姿を見ようという実験なのですが、細菌は非常に小さく、肉眼で見ることが出来ません。
そこで、光学顕微鏡を用いて観察しますが、細菌の存在を明確にするために、細菌を一度染色してから、その形や大きさなどを観察します。
染色法はグラム染色で、写真は実験で使用した染色液です。
純粋培養した大腸菌を、カバーガラス上に塗りつけます。
そして、染色液をカバーガラス上にたらし、大腸菌を染色します。
一連の染色操作が終わったら、いよいよ顕微鏡観察です。

顕微鏡を使えば、最高1000倍にまで拡大することができます。
大腸菌の大きさは0.5マイクロメートル(※1)×1.0~3.0マイクロメートルなので、1000倍に拡大すると1mm程度の大きさになります。
学生たちは、細菌の小ささを実感するとともに、普段私たちに気づかれることのない「微生物の世界」を垣間見たようでした。
慣れない顕微鏡を使い、ピント合わせに悪戦苦闘する学生の姿が印象的でした。
大腸菌にピントが合ったときは感動的で、渦中の大腸菌もほんのりピンク色(※2)をしていました。

(※1)マイクロメートル=1/1000mm
(※2)グラム染色により、青紫色に染まるグラム陽性菌とうすい赤色に染まるグラム陰性菌に染め分けることができます。大腸菌は、うすい赤色だったのでグラム陰性菌です。

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